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論文

Cellular automaton-based model for radiation-induced bystander effects

服部 佑哉; 横谷 明徳; 渡辺 立子

BMC Systems Biology (Internet), 9, p.90_1 - 90_22, 2015/12

 被引用回数:17 パーセンタイル:66.49(Mathematical & Computational Biology)

低線量放射線が照射された細胞集団では、細胞間シグナル伝達により、放射線が当たっていない細胞に放射線の影響が伝達する。低線量の放射線による生物影響の評価やリスクを考える上で、個々の細胞間の照射影響伝達が組織や細胞集団に与える影響を調べることは重要である。本研究では、2種類の細胞間シグナル伝達を考慮した細胞集団の放射線応答モデルを構築し、モデルの特性を解析した。モデルは、1細胞レベルで細胞集団の動的変化を表現した数理モデルのセルオートマトンをベースとして、(1)放射線照射、(2)細胞間シグナルの生成と伝達、(3)DNA損傷の誘発、(4)細胞周期変化の要素を新たに導入した。細胞間シグナル伝達では、低線量放射線応答モデルとしては初めて、異なる伝達経路である培養液経由とギャップ結合経由を両方とも考慮した。細胞応答では、細胞周期の時間変化に着目した。モデルの特性解析では、照射線量と細胞間シグナルの伝達経路が、細胞周期変化に与える影響を調べた。解析結果から、細胞周期停止を示す細胞の数が照射線量に対して非線形に増加することが分かった。また、2種類の細胞間シグナル伝達ともに細胞周期停止を誘発し、その細胞数は伝達経路によって異なる時間変化を示した。モデルが示した特性は、今後、実験と比較して検証する。本モデルは、細胞間シグナル伝達による時間・空間的な細胞集団の変化を追跡可能であり、低線量放射線の応答解析に有用である。

口頭

DNA二本鎖切断の修復と細胞周期制御の放射線応答モデルの構築

服部 佑哉; 横谷 明徳; 渡辺 立子

no journal, , 

放射線によって生成されたDNAの二本鎖切断(Double Strand Break: DSB)は、細胞周期の停止や細胞死、突然変異等を引き起こす。一方、細胞にはDSBを修復する機能が備わっており、そのメカニズムは、DSBの生成数が多い高線量域で調べられている。本研究では、これまでに明らかとなっているDSB修復の分子応答を基に、生成されるDSB数が少ない低線量放射線の条件におけるDSB修復と細胞周期変化を予測する。そのために、DSBの検知・修復に関わる分子応答と細胞周期制御に関わる分子応答を結びつけ、分子間の作用をネットワークで表現した数理モデルを構築する。モデルでは、分子が活性化した状態を"1"、活性化していない状態を"0"として表現する。また、他の分子への作用を、ネットワークで伝達され、状態を切り替えるスイッチとする。DSBの検知と修復の分子応答は、細胞周期のフェーズ(G1, S, G2, M期)によって異なるため、フェーズの遷移と共にネットワークの構造を時間変化させる。細胞周期の分子応答では、各フェーズで固有に活性化されるサイクリン等の分子が、フェーズごとに自動的に切り替わる仮想時計として表現する。仮想時計上のチェックポイントでは、DSBの検知・修復のネットワークの末端と連結し、ネットワークの出力によって仮想時計を一時停止することで、細胞周期の停止を表現する。発表では、構築したモデルのプロトタイプを紹介する。

口頭

X線マイクロビーム照射・未照射細胞の細胞分裂のライブセルイメージング

神長 輝一; 嘉成 由紀子; 坂本 由佳; 成田 あゆみ; 宇佐美 徳子*; 小林 克己*; 野口 実穂; 横谷 明徳

no journal, , 

放射線の曝露を受けていない細胞(バイスタンダー細胞)が放射線の曝露を受けた細胞からのシグナルを受けることで何らかの影響が発現する現象はバイスタンダー効果と呼ばれ、特に非照射細胞が細胞集団中で多数を占める低線量放射線照射下における影響を考える上で重要なカギとなる。これまでにバイスタンダー細胞に、微小核形成やアポトーシスなどが現れることが知られている。本研究では、バイスタンダー効果が細胞周期に与える影響を明らかにすることを目的とした。コロニー内の任意の細胞に放射光X線マイクロビームを照射した後、全自動タイムラプスイメージングを行える実験系を確立し、細胞分裂を経た細胞にも細胞周期に変異があるかどうかを調べた。その結果、バイスタンダー細胞にも明らかに細胞分裂周期の変異が観測された。非照射細胞が照射細胞からの何らかのシグナルを受け取ることで、自らの細胞周期を制御するための反応経路があることが推定される。

口頭

Visualization of cell cycle arrest by X-irradiation in single Hela cells using fluorescent ubiquitination-based cell cycle indicator

神長 輝一; 野口 実穂; 成田 あゆみ; 坂本 由佳; 嘉成 由紀子; 横谷 明徳

no journal, , 

To explore X-irradiation effects on the mammalian cell cycle, we performed to track single cells as live cell images observed by the time-lapse imaging technique. HeLa cells with fluorescent ubiquitination-based cell cycle indicator (FUCCI) were used as irradiation sample cells to visualize cell cycle because their nuclei show different colors. We exposed X-rays to the HeLa-Fucci cells and observed them using a fluorescent microscope. We accumulated cells images every 20 min for 48 h and obtained evidences of cell cycle dynamics. The period of G1 and S/G2/(M) phase were analyzed and it was revealed that the irradiated cells were split in two populations, one showing similar cell cycle dynamics with that of unirradiated cells, and another showing modified cell cycle with a prolonged interval before progressing next cell cycle. The heterogeneous mixture of populations of irradiated cells might be involved in finally biological effects such as cell lethality.

口頭

Simulation study of individual cellular responses by bystander effects in cellular population

服部 佑哉; 横谷 明徳; 渡辺 立子

no journal, , 

放射線が照射された細胞から、同じ細胞集団内の放射線が当たっていない細胞へ、細胞間シグナル伝達によって放射線の影響が伝達することが知られている。本研究では、個々の細胞応答と細胞間シグナル伝達を考慮した細胞集団の放射線応答モデルを用いて、集団内の細胞に対する放射線と細胞間シグナル伝達の作用を調べた。本研究で用いる放射線応答モデルは、細胞集団を2次元平面の格子の集団で表現し、1格子を1細胞とした。格子ごとに、(1)細胞への放射線照射、(2)放射線誘発の細胞間シグナル伝達、(3)放射線と細胞間シグナルに誘発されたDNA損傷、(4)DNA損傷による細胞周期変調と細胞死を記述した。まず、モデルの動作確認のため、モデルの計算データと実験データを比較した。シミュレーション空間に細胞集団を設置し、細胞集団全体に放射線を照射した。照射後に生存細胞をカウントした結果、実験データと同様に、生存率の線量依存性が確認できた。細胞集団中央の1細胞にのみ放射線を照射するシミュレーションでも、生存細胞数は、実験データと同程度であった。また、モデルが示した個々の細胞の細胞周期を調べたところ、細胞間シグナル伝達によって細胞周期が変調する細胞が増加することが確認できた。発表では、放射線誘発の細胞間シグナル伝達による細胞の生存率と細胞周期変調への影響について報告する。

口頭

A Mathematical model of modification of cell-cycle progression by radiation-induced bystander effects

服部 佑哉; 横谷 明徳; 渡辺 立子

no journal, , 

放射線が照射された細胞から、同じ細胞集団内の放射線が当たっていない細胞へ、細胞間シグナル伝達によって放射線の影響が伝達するバイスタンダー効果が知られている。本研究では細胞周期に着目し、細胞間シグナル伝達による細胞周期の変調がシミュレート可能な細胞集団の放射線応答モデルを構築した。本モデルは、(1)細胞への放射線照射、(2)放射線誘発の細胞間シグナル伝達、(3)放射線と細胞間シグナルに誘発されたDNA損傷、(4)DNA損傷による細胞周期変調と細胞死の4つのステップから構成される。シグナル伝達経路は、培養液経由とギャップ結合経由の2つの経路を考慮した。細胞周期は、チェックポイントで一時停止する仮想時計として表現した。本モデルを使って、細胞が隣接しない(ギャップ結合によるシグナル伝達がない)細胞密度が疎な細胞集団と細胞が隣接する(ギャップ結合によるシグナル伝達がある)細胞密度が密な細胞集団を同じシミュレーション空間内に設置し、細胞密度が密な細胞集団の一部の細胞にのみ放射線を照射した。照射後、細胞密度が密な細胞集団は、疎な集団と比べて、細胞周期が一時停止する細胞数が多かった。これは、ギャップ結合経由シグナルの伝達によってバイスタンダー効果が増加することを示しており、ギャップ結合経由バイスタンダー効果に関する従来の報告と一致した。発表では、培養液経由とギャップ結合経由の伝達経路の違いによる細胞周期変調への影響の違いについて報告する。

口頭

X線マイクロビーム照射後の細胞分裂のライブセルイメージング

神長 輝一; 篠田 航平; 福岡 壮太郎; 中上 裕貴; 横谷 明徳

no journal, , 

Fucci化されたHeLa細胞を試料として用い、X線照射による細胞周期遅延をライブセル観察により調べた。KEK放射光施設(PF)のBL27Bから得られるX線マイクロビームを利用し、顕微鏡下で細胞に照射した。本顕微照射システムでは、長時間に渡る細胞の継時観察が困難である。このため照射後細胞をビームラインから外し、培養器を備えた別の顕微鏡システムにセットした。オンラインとオフラインの二つの顕微システムにおいて照射細胞の位置座標を共有するため、新たに位置調整用フィルムアタッチメントを製作した。数十個のHeLa-Fucci細胞からなるマイクロコロニー中心部に60$$times$$60$$mu$$mのX線マイクロビームを照射し、72時間タイムラプス観察を行った。その結果、照射細胞に細胞周期遅延や細胞死、細胞融合などの影響が観察されたことに加え、非照射細胞にも細胞周期遅延が線量や細胞周期に依存して起こることを見出した。これは、新しいタイプのバイスタンダー効果であると考えられる。

口頭

放射線照射された細胞のライブセルイメージングと細胞周期動態変異のコンピュータシミュレーション

横谷 明徳; 神長 輝一; 服部 佑哉; 渡辺 立子; 野口 実穂; 藤井 健太郎

no journal, , 

発がんのプロセスの解明には、放射線照射後に細胞分裂能を失うことなく生存し続ける細胞に現れる変化を、詳細に観察することが重要であると考えられる。そこで、細胞周期により異なる蛍光を発するようFucci化したヒトガン細胞(HeLa-Fucci)に対して、顕微鏡下で特定の細胞を選択した上でX線マイクロビームを照射した。その後72時間ライブセル観察を行った結果、照射細胞の周期がG2期で遅延することが明らかになった。さらに、照射細胞周囲の非照射細胞にも周期遅延が観測され、細胞周期制御にもバイスタンダー効果が現れることを初めて明らかにした。一方、コンピュータを用いて、異なる細胞密度を持つ細胞集団に対する放射線を照射した場合の細胞周期の挙動変化をシミュレートした。その結果、細胞密度が密な細胞集団では、照射により細胞周期が一時停止する細胞数が多くなる結果を得た。これは、培養液中に放出されたシグナル以外にも細胞間のギャップ結合を経由したシグナルの伝達が起こり、バイスタンダー効果が増加することを示している。

口頭

X線マイクロビーム照射後の細胞周期のタイムラプスイメージング

神長 輝一; 宇佐美 徳子*; 野口 実穂; 横谷 明徳

no journal, , 

X線マイクロビームを利用し、照射したヒト細胞の周囲の未照射細胞にもバイスタンダー効果により細胞周期ダイナミクスの変化が起こるのか検証を行った。細胞周期を可視化(Fucci化)したHeLa細胞のコロニー(10-20細胞)の中心に、60$$times$$60$$mu$$mのX線マイクロビーム(0, 10, 20Gy)を照射し、その後72時間のタイムラプスイメージングを行った。得られた画像から、コロニー中の個々の細胞の細胞周期ダイナミクスを系譜図として得た。未照射試料では観察されなかった細胞死が、照射細胞を含むコロニーの未照射細胞にも誘発されたことから、バイスタンダー効果が生じたことが確認された。一方、細胞周期ダイナミクスの変化は、20Gy照射したひとつのコロニーにおいてのみ分裂回数の有意な減少として確認された。これは、バイスタンダー効果により非照射細胞中にもDNAの二本鎖切断が誘発されたため、チェックポイント機構により細胞周期遅延が生じたことによると推測された。

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